アルフレッド・ウォリス展
「アルフレッド・ウォリス」展
海に生きた素朴画家
横須賀美術館
会期 平成19年7月28日(土)~9月17日(月・祝) 10:00~19:00(土曜は20:00まで開館)
アルフレッド・ウォリス(1855~1942)は、イギリス、コーンウォールの港町、セント・アイヴスで船具商を営み、七十歳になってから独学で絵を描き始めた異色の画家です。その登場のきっかけは、1928年、セント・アイヴスを訪れた画家ベン・ニコルソン、クリストファー・ウッドが偶然ウォリスの家の前を通りかかり、壁に掛かった彼の絵を目にしたことによります。その作品は、船乗り、船具商としての前半生を反映するように、荒海を航行する帆船や、汽船、灯台、セント・アイヴスの港や街の情景などを、ボール紙の切れ端や板に船舶用のペンキや油彩で描いたもので、現代の美術が失った素朴な味わいに満ちています。ウォリスのイギリス美術界への登場は衝撃的で、ニコルソン、ウッドは一時期ウォリスに影響されプリミティヴな風景画を描いていたほどです。本国では高く評価されているウォリスの画業ですが、わが国では「芸術と素朴」展(世田谷美術館、1986年)、「セント・アイヴス」展(世田谷美術館、神奈川県立近代美術館ほか、1989年)においてその一部が紹介されたに過ぎません。本展は、ウォリスの絵画・素描80点余り、ウォリスを発見したニコルソンとウッドの作品10点、および関連資料により、その生涯と芸術の全体像をご覧頂きます。
少し前に見た庭園美術館のちらしですごく魅かれてしまったのです。うーん。どうしよう。観音崎か。どっちかというと海につかりたくなってしまう季節ですね。雨降りの日曜日とかに行ってみようかしらん。
今福龍太とデュマス
これ行こうかな。考え中。
自分的にはデュマスの生育歴とかそんなのは関係なくて、第1回講演のテーマ「生(エロス)と死(タナトス)に共通の関心を持つデュマスと荒木経惟」とか、2回目の「デュマスは日本の美意識に強い関心を抱き、月岡芳年の浮世絵からインスピレーションを受けた作品も制作」とかいうほうがぜんぜんリアル。
「混血」というキーワードは私の中には全くない。そういう環境に身をおいたことないし。自分を振り返ると、田舎住まいのおっちゃんおばちゃん(ガイジンと全くつきあいのない人間)のほうがガイジンの生活文化に意外と抵抗ない、とかいうノリのよーな気がする。でも世の中ってそういうものじゃないみたい?
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■第38回MOT美術館講座
「マルレーネ・デュマス―ブロークン・ホワイト」展開催記念
開かれた絵画―写真・浮世絵・文化
現代美術を理解するための連続講演会「MOT美術館講座」。
今回は「マルレーネ・デュマス」展の開催を記念して「開かれた絵画―写真・浮世絵・文化」を開催します。
絵画と他メディアとのかかわり、絵画の可能性について考える連続講演会です。
○第3回 6月30日(土)14:00~(13:30開場)
講師 今福龍太(東京外国語大学大学院教授)
「混血(クレオール)から怪物(キメラ)へ」
南アフリカに生まれ、アパルトヘイト下で白人として育ったデュマス。23歳でアムステルダムに移住した経験は作品からうかがえます。文化人類学者の視点からデュマスの作品や現在の文化を「混血」、「怪物」をキーワードに読み解きます。
(いまふく・りゅうた)文化人類学者、批評家。テキサス大学大学院博士課程を修了。2005年から東京外国語大学大学院教授。主な著書に『クレオール主義』(筑摩書房、1991年)、『ここではない場所 イマージュの回廊へ』(岩波書店、2001年)など。
※講演は三回とも、
会場 :東京都現代美術館 講堂
参加費 :各回400円 当日先着順 定員200名
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マルレーネ・デュマス「ブロークン・ホワイト」
東京都現代美術館のマルレーネ・デュマス展へ。写真とか新聞の切り抜きを見て人物を描く人。カタログの表紙は荒木経惟の「写狂人大日記」から。
南アフリカ生まれの白人女性、23歳でアムステルダムに移住という経歴から、どうしても二重のアイデンティティとかそういうところから解読しようと一瞬思ってしまうのだけど、それは関係あるけど関係ない。すごくエロいのに透明で繊細でつかみどころがないのに力強かった。
彼女の絵に囲まれていると、五感がぶわぁっと外に向かって開く感じがする。人間てつかみどころがないものなんだな。エロとはそういうもんである。この一か月くらいちょっと処理能力オーバーなことがあって、音楽とか本とか映画とかがどんどんとおりすぎていってしまってたんだけど、やっと落ち着いた。私はここにいるんだ。
展覧会のホームページも見やすくていいですよ。ぜひ見てみて。
あと常設展では岡本太郎「明日の神話」もやってます。向ケ丘遊園にあるのかと思った。
追記)
はろるどさんの感想をご紹介。私は反対のように感じたのだけれど、それって同じことかもしれないなーと思ったのです。このようなきちんとした文章を読むと自分のアホぶりにちょっと笑ってしまいます。すてきな美術展印象記がいっぱいです。首都圏の美術好きの方はぜひどうぞ。
受胎告知@東京国立博物館
レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」を見に上野へ出かける。9時半開場のちょっとすぎについて20分待ち、11時すぎには5分待ちくらいでした。混雑具合は思ったほどでもなかった。
ひとことで言って、すがすがしいのです。怨念とか情念の表現じゃないから。現代の表現は感情過多ですよ。別に恋だの愛だのどーでもいいんですよ。美しいのは愛しているときのその顔の筋肉の動き、憎んでいるときの肩のこわばりかた、驚いたときのからだの中心線、そういうものなんだなあ。
私が特に好きなのは空気遠近法で描かれた遠い山々。子供のころから、印刷物で見たモナリザとかで「これどこの風景でどんな人が住んでるんだろ」って、空想・妄想力をかきたてられたものです。
でもひっきりなしに「立ち止まらないでください!」って言われるので妄想にふけっている余裕はありませんでした。うう、お仕事ご苦労様です・・・。まあしょうがないですね。今頃ウフィッツィ美術館のこの絵があった壁にはぽっかり穴があき、「per Tokyo」の札が貼られているのに違いない。それを思えば、どんな状況であれ大切に見させていただきます、って感じです。
あと、第2会場の展示も面白かったですよ。幾何学とか運動の法則とかが映像などでも解説してあって面白かった。なにしろレオナルドのやってたことは目に見えますから。素粒子とか見えないジャン(笑)
妙に印象に残ったのはエイゼンシュテインの教え子が作ったという「最後の晩餐」のプロモーション映像。授業の一環でつくられたらしい。作品中の人物たちの表情とか手の動きなんかのショットをつなぎあわせたものなんだけど、これがドラマチック。映画の面白さと、絵画の中にあるドラマの両方を感じて面白かったです。
イサム・ノグチ展
木場公園の東京都現代美術館で「イサム・ノグチ展」を。楽しかった!
ブロンズの折り紙みたいな作品の習作を作るために使われていたという、ちっちゃなパーツのレプリカで遊べる小部屋があったのです。私は後ろから来場者の人が遊んでいるのを見てたのだけど、とっても楽しそう。あれこれ組み合わせて、こっちから見たらどう見えるかな? それならこっちを組み合わせたほうが・・・ いやこのぎざぎざの部分とこの曲線の部分をくっつけたら面白いかも。なんてずっと遊んでられそうなのです。
抽象彫刻なんてわからないという気持ちのほうが強かったのだけど、そのお部屋を出たら、見方が変わりました。作品のまわりをくるくるまわって、ユーモラスな気持ちになったり、深刻な気持ちになったり、わっかの中になにかがありそうで手を差し入れてみたくなったり、いろんな感情をかきたてられて、にこにこしてしまいました。
この展覧会は、イサム・ノグチ死後17年にしてやっと完成した、札幌のモエレ沼公園のオープンを記念したものだということ。公園の遊具の一部が中庭に展示されていたのだけど、いい大人がのっかって遊んでました。いやなんか遊びたくなるんだってば。そして最後に、大作「エナジー・ヴォイド」を見ると、すんごいストレートに「ああくぐりぬけたい!」と思ってしまいました。
お時間ある方はぜひ。近くにお茶できるようなところはないので、帰りは東京駅までバスでもどって、丸ビル散策&お茶というのがよろしいかと思われます。丸ビルはよいよ。お手ごろカフェ(まあまあちゃんとした味)もあるし。
イサム・ノグチ展 9月16日(金)~11月27日(日)
モエレ沼公園公式サイト(写真が少なくてなんだかよくわからない)
モエレ沼公園(札幌市観光企画課のサイト。こっちのほうがわかりやすい)
東京都現代美術館
東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
TEL 03-5245-4111(代)
半蔵門線か大江戸線の清澄白河駅から徒歩、東西線木場駅・東京駅からバスもあります。
写真はいつものように(苦笑)友人K嬢が送ってくれました。ありがとー。デジカメ持ち歩くようにするです(ケータイにカメラはついてない)。
踊るサテュロス
時代はいっそくととびに2400年さかのぼります。最先端のおたく展を後にし、上野の東京国立博物館に「踊るサテュロス」を見に行きました。
1998年にシチリア沖で魚網にひきあげられたサテュロス像。一生見る機会はないだろうと思っていたら、なんと、「愛・地球博」のイタリア・パビリオンの目玉として来日。もう本当にうっとりするほどきれいな像でした。豊かになびく髪、旋回するからだの複雑な筋肉の流れ、かろやかに跳ね上げた脚、うっとりと半ば開いた唇、10回くらい周囲をくるくるまわってしまいました。これは本当に、シチリアの宝物だと思います。
東京国立博物館の展示では、円形のホールに据えられ、すぐそばまで近づいて全方位から見ることができます。「愛・地球博」では、直径10メートルの球の中に浮かび上がるように展示されるのだそうで、もうちょっと遠い感じになってしまうかも。
図録には、漁船の上で網の上に横たわっているサテュロスの写真も載っていました。漁船カピタン・チッチョ号の皆さんは本当に驚かれたことと思います。でもたぶん誰が見たって、一目でただごとではないと驚くような美しさと存在感です。
本当によく貸してくれたなあと溜息がでてしまいました。日本ではついこないだ大地震があったばかりなのに。貸し出すほうも心配なら、受け入れるスタッフの方々も相当の決意をなされたことでしょう。今回の貸し出しって、おおげさかもしれないけど、ルーヴルに行って「モナリザの微笑」がないとか、ウフィッツィに行って「ヴィーナスの誕生」がないとかいうのに近いものなのではないかしら。友人と「修復の費用を捻出しなければならなかったのでは?」などとひとしきり推理をめぐらせてしまいました。
東京国立博物館 表慶館
これも3月13日(日)まで。
特別展で見ることができるのはこれ1点だけですが、800円とお得なうえに並ばなくてもいい! 来週もういっぺん行っちゃうかも。
グローバルメディア2005 / おたく:人格=空間=都市
東京都写真美術館で「グローバルメディア2005/おたく:人格=空間=都市」展を。2003年に開催された第9回ヴェネチアビエンナーレ建築展日本館の展示の再現です(リンク先でヴァーチャル展示ツアーも見ることができます)
人に誘われて何の予備知識もなく出かけていったのだけれど、楽しかった! どれかひとつと選べないので箇条書きにしてみる。
■宮島達男+立花ハジメの「Deathclock」
照明を落とした会場にはいると、正面の壁面になにやら投影されている。真ん中の列はどうも人の名前らしい。それぞれの名前の両端に、めまぐるしいスピードでカウントしている数字の列が。数字は10桁とか11桁くらい。
??? と思いながら、会場内のコンピュータに自分の名前、生年月日、死亡希望日時(まあこのへんまでは生きてるだろうという日時)を入力してみる。このへんの食いつきはいい私。エンターをおすと。
・・・きゃーっ、スクリーンの一番下の列に、私の名前が投影され死ぬまでの時間(と生まれてからの時間)が1/10秒単位でカウントされているではないかっ。めちゃこわかった・・・
■斎藤 環+開発 好明「おたくの個室」
発泡スチロールの梱包材(パソコンなんかを梱包するときに使うあれ)で囲まれた空間に、「おたくの人々」の部屋や本棚をミニチュアで再現。これ「郵便配達夫シュヴァルの理想宮」じゃないですかっ しかしもし精神科にかかる必要ができたとしたら、斎藤環先生にはあんまり診てもらいたくないかも(笑) いえ、単に相性の問題なのですが、私の病理はますます深まってしまうような気がします(笑)
■コミックマーケット準備室「コミックマーケット」
東京国際展示場で開催される「コミックマーケット」の間取りを再現。通常の展示会では、たくさん敷地料を払う企業が真ん中の広いスペースを占領するわけですが、いわゆる"コミケ"では売上や人気の程度に関わらず、スペースはみな平等、人気があって来場者がたくさん並ぶブースほど、入り口近くの端っこに陣取って、行列は会場外に誘導するのだそうな。初めて知った。
■「レンタルショーケース」
秋葉原にある(らしい・10年くらい行ってないから今どうなっているのかよくわからない)レンタル・ショーケースを再現。50センチくらいのアクリルブースを2万円程度でレンタルし、自分の売りたいものを展示するというシステムなのだそうですが、このショーケースが300ブースくらいあったかな? それぞれのケースで食玩やらフィギュアやらプラモデルやらが誇らしげに展示されている。きゃーこれ欲しいー! と騒ぎながらつぶさに観察。
他にも大阪万博の写真やフィギュアで表す「イコンの変容」とかじっくり見てしまいました。なんかものすごい「癒し」のオーラを放っていた感じ。開催場所が恵比寿というのがなんとも。おたくな自分を突き放してみることができなければ成り立たない企画だけど、他人事みたいにネタとして扱ってはイヤミになってしまう。そのバランスが絶妙で楽しめました。これで300円は安すぎ!(見る人によると思うけど)
東京都写真美術館
3月13日(日)まで


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