R.D.ウィングフィールド「フロスト気質」
フロスト警部シリーズ4作目。現代の海外ミステリーではポール・アルテとウィングフィールドだけは読む。あとがきで知ったんだけど、ウィングフィールドって去年亡くなっていたんですね。あと未訳のものは2冊しかないということで早く読みたいような読みたくないような複雑な気持ちである。
で、「フロスト気質」なんだけど、フロストの本は、もうこれは、ミステリーというよりむしろ「郵便配達夫シュヴァルの理想宮」とかヘンリー・ダーガーの「Vivian Girls!」とかを彷彿とさせるのであって、アートシーンには使いたくないアウトサイダー・ミステリーなんて言葉を使ってしまいたくなるのです。
だって殺人事件やら誘拐事件(それも2種類)やら幼児いたずら事件やら昔のひき逃げ事件の蒸し返しやらが一度に発生して、それらの混沌が上下巻2冊にわたりみっちり繰り広げられたうえに、ぜんぜんまったくちっとも関連性がないんですよ(笑) フロストはしょっちゅう推理がはずれてるし、いきあたりばったりだし、もうなにがなんだかわかんないの。事件が起こり謎解きがあり犯人が明らかにされるという、美しいミステリーの型からぜんぜんはみだしちゃってる。にもかかわらず犯罪者は下劣で下衆ではあるのだがその下衆さ加減がなにか人間らしい。好きになれるというわけではないが私がさらに大嫌いな超人的なサイコキラーとかじゃなくて、そのへんはほとんど古典的。
そのデントン署曼荼羅の中心部にいるのがフロストという下品な警部キャラなのだ。混沌として猥雑で下衆でお下品。でも仕事ってこういうものなのかも。長いので週末の二日間、たっぷりお下劣節を楽しめます。けなげなデントン署員たちが氷雨のなか猛烈な悪臭と闘いながら運河の底浚いをしている姿を、クーラーの利いた部屋で堪能できるなんて、なんて幸せなんでしょう!
TimesOnline
R. D. Wingfield, author and dramatist, was born on June 6, 1928. He died of cancer on July 31, 2007, aged 79










150円でした。Sさんありがと~。当時のマリクレでこの号(81号)だけ私は今でも忘れられずにいたのだ。中でも「岡本かの子生誕百年」記念の吉本隆明サンの講義録にぶっとんだものだ。小瀧達郎さんの写真入りで三段組み全10ページ!
古本好きの方は見に来てください。あーあと山本容子の挿絵で「つぐみ」の連載してた頃の1冊ほしいなあ。
またでてきた(笑) Switchの1988年12月号。あれから最低3回は引越ししてると思う、いや5回くらいか? 何回引越したかなんてもう忘れてる。なぜに私はこれを後生大事に持ち歩いているのか、謎。
長持ち(のようなプラスティックケース)をごそごそやっていたら、Switchの1994年3月号がでてきてすんごい驚いた。巻頭は山本容子さんのグラビア&ロングインタビュー「世界と遊ぶ方法」。表紙の写真の右手が黒いのはもちろんインク。手でインクをのせていくから。上半身裸のショットも2枚。氏は「私はいつも刷るときはそうしているわ」とうそぶくのであった。







