To say goodbye is to die a little.
宿題みたいになってた村上春樹訳「ロング・グッドバイ」をやっと読了。素晴らしすぎて至福。チャンドラーの文体なんて考えたこともなかった。ヘミングウェイの「誰がために鐘はなる」みたい。本来、そういう作家だったらしいですよ。
ちょっとまえに清水俊二訳「長いお別れ」を読んだんだけど、こっちはかなり相当、原文をはしょっているのだそうで(熱心なファンには周知のことだったらしい)、その分すごくスピード感というかお話にリズムがあってエンターテインメントしてる感じ。なぜか私の頭には「三つ数えろ」のハンフリー・ボガード&ローレン・バコールの絵が浮かぶ。「誰がために・・・」のイングリット・バーグマンとか。そんで、正直、かっこよすぎてちょっと笑っちゃう。
新訳はほぼ原文に忠実なのだということ。作中にほとんどでてこないテリー・レノックスの造形が、お話がすすんでいくなかでだんだん明らかになっていくんだけど、ここがすごく迫ってくるんですよ。この書き方すごいなー。ハードボイルドってこういうものなのよ。このテリー・レノックスだからいいのですよ。みんな弱くて感傷的なところを持っているから生きていくのがハードなわけですよ。もうねー、夕暮れのギムレットとか美女の誘惑とか決め台詞とか殴り合いとかそういうのだせばハードボイルドなんじゃないんだからー! ハードボイルドを殺したのは誰なんだと私は強く問い詰めたいっ。って誰をかわかんないけど。
はーステキだった。もういっぺん最初から読んじゃおうかしら。
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» 『ロング・グッドバイ』 [天竺堂通信]
早朝、いきなり友人が訊ねて来る。暗く絶望的な表情で、ブルブルと震えており、片手に拳銃を持っている。何か重大な事件に巻き込まれたことは明白だ。
そんな時、あなたはサイフォンでコーヒーを淹れてやることができるだろうか?
私はできない。きっとできない。....... [Read More]





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